醜聞

連醜聞都無法製造的凡夫俗子，在所有名人醜聞中，找到了用來辯解自己怯懦無能的絕佳武器。同時也找到了樹立自己並不存在的優越感賴以生存的基石。「我沒有白蓮女史那麼漂亮，但比她更懂讀潔身自愛。」「我沒有有島氏那麼有才華，但比他更通達人情世故。」「我沒有武者小路實篤那樣……」如此慷慨激昂發表完個人高見之後，一般大眾便如豬玀般幸福地酣睡了。
醜聞さえ起し得ない俗人たちはあらゆる名士の醜聞の中に彼等の怯懦を弁解する好個の武器を見出すのである。同時に又実際には存しない彼等の優越を樹立する、好個の台石を見出すのである。「わたしは白蓮女史ほど美人ではない。しかし白蓮女史よりも貞淑である。」「わたしは有島氏ほど才子ではない。しかし有島氏よりも世間を知っている。」「わたしは武者小路氏ほど……」――公衆は如何にこう云った後、豚のように幸福に熟睡したであろう。