あの頃のこと－Every day as a child

原文摘录   · · · · · · 

• 大人の口にする 「子供の頃の気持ち」 というのもまた、自分が忘れてしまったと思っている過去の中にだけ存在するのではないだろうか。 大人にとっての子供時代というのは、 失ったり忘れたり、 なんだか幻である 。もっとも近くにあるのにつかむことができない。 だから大人になってから物語や映像で他人の子供時代に触れると なんともいえず感傷的な気持ちになるのだろう。 色々な経験をしていくにしたがって、 人は自分の外側により良い世界があることも、 より悪い世界があることも知る。 けれど子供にとっては自分の与えられた世界が視野のすべてである、 私にとってもそうだった。それはすすでにその外側があることおを知っている者から見れば可哀想に思われるかもしれないが、 実際はその世界の中で最大限の喜びや楽しみを見いだしたりしていた。 子供がこれから多くの新しい世界を発見することができる代わりに、 大人はすでに過ぎ去った世界を取り出して回想に浸ることができる 。それはけっして どちらのほうが良いと言い切れるものではなく、 ただどちらも人が幸福感を得るために不可欠な要素ではないかと思う。 ——「遠いとなり 」島本里生 (查看原文)

  岬 2017-11-09 14:27:00