“世界のどこかで私を待っている人”へ――「日本学叢書」刊行にあたって 川村邦光
まえがき 杉原 達
第1部 「内地」と「外地」のはざま
第1章 内地と外地の間で――戦前沖縄の軍事的特色 荒川章二
1 日本(ルビ:ヤマト)の「国民軍」と沖縄
2 日清戦争から徴兵制の施行へ
3 日露戦争・戦後軍拡と本部(ルビ:もとぶ)事件
4 本土との制度的一体化時期の沖縄在郷兵と勤務演習事件
第2章 漢詩人の越境と帝国への「協力」――籾山衣洲の台湾体験を例として 許時嘉
1 「無用」というレトリックの多義性と批判性――寺門静軒と成島柳北の場合
2 籾山衣洲の無用論の射程――「台北夢華録」を例として
3 「戯れ」の可能と限界――「台湾風俗詩」の「台北竹枝詞(ルビ:ちくしし)」を例として
第3章 上海に見る遊郭と慰安所の関係性 宋連玉
1 東洋茶館と領事館の性管理政策
2 日清戦争・日露戦争と料理店の発展
3 上海事変以降の慰安所と性風俗業の変容
第2部 「帝国」と「戦後」のはざま
第4章 『琉僑管理案』に見る沖縄出身者の歴史経験――経験のゆくえと場の関係性を中心に 冨永悠介
1 『琉僑管理案』について――史料の性格と「口述調書」
2 「捕虜」的状況からの脱出――奥平春雄・吉川仁之助の密航
3 「体験」の「経験」化――奥平春雄の植民地台湾
4 「台湾省琉球人民協会」の設立と喜友名嗣正(ルビ:きゆなつぐまさ)
5 追認型就労規則と琉球人民協会――奥平春雄と吉川仁之助のその後
6 台湾省職業訓導総隊への収容
第5章 二つの「大広島」――「軍都」と「平和都市」の貫戦史 西井麻里奈
1 帝国日本の「大広島」――「大広島の建設」から広島港の建設まで
2 昭和産業博覧会にみる地域と軍隊――満洲事変前後
3 広島工業港の構想と挫折
4 復興のなかの「大広島」
5 広島復興大博覧会と「大広島」――昭和産業博覧会の想起をめぐって
第6章 戦争への想いを抱えて――ブラジル日系社会と戦後 ソアレス・モッタ・フェリッペ・アウグスト
1 正史からこぼれ落ちた経験
2 移民短歌と戦争への想い
第3部 「戦後」と「日本」のはざま
第7章 ミシンと「復興」――戦後沖縄の女性たちの生活圏 謝花直美
1 HBT(アメリカ軍戦闘服)を着た知事――女子労働によるミシン業の出発
2 青空市場の既製服――女性たちの新天地市場形成
3 救済のミシン
4 ミシンとジェンダー
第8章 「働人(ルビ:はたらきど)」平井正治における歴史との向き合い方――労働運動と民衆史と 杉原 達
1 労働運動と民衆史と
2 フィールドワークという方法
3 歴史を往還する
第9章 外国人として日本で働くということ 崔博憲
1 在日――戦後日本の「埒外」
2 帝国からグローバリゼーションへ?
3 密航出稼ぎ外国人労働者の後景――『無言の帰郷』をしたあるタイ人
4 合法的な外国人単純労働者――『RENNAI忍耐』する研修生・技能実習生
5 外国人労働者とは誰か
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收起)
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