これは、近代日本思想史上のきわめて特異な現象〈転向〉をめぐって、〈思想の科学研究会〉によってなされた共同研究の一環をなす成果である。それは、〈転向〉という権力と思想の複雑に入り組んだ関係史を端的に表現する問題に対し、その条件・過程・帰結の多様性に注目することにより、無差別な二分法的思想法を突破した画期的研究であった。
著者の転向論の基本視角は、〈精神構造としての天皇制〉解明への関心と、〈普遍主義としてのマルクス主義〉に対する関心と評価・共鳴とがクロスするところに発している。そのことは、1933年を中心とした〈昭和の大獄〉下の〈マルクス主義からの転向〉こそが転向論のいわば原型に位置すること、また、その前提として知識人の〈マルクス主義への転向〉という、この国の知識人にとっての画期的事態の一つが先行していること、への強調にも現れていよう。
〈転向〉という問題固有の〈鋭い意味〉を見失うことなく、しかも〈2点間の最短距離は曲線でもあり得る〉(ブレヒト)という偽装転向の形を採った非転向をも視野に入れた深い〈転向論〉は、ここにはじめて生まれうる可能性を与えられた。
0 有用 syuuei 2022-06-21 10:26:05
第一次读日本人写的思想史作品(读了1/2),且还是很“专”的日本近代马克思主义者们的“转向”的思想史。藤田省三说话曲折(可能日本人总倾向于此),但是评论精妙、辛辣、充满故事性。 于我而言,一方面是了解某一类写作思想史的方式,但是更多的当是复习日语以及熟悉人名了……
0 有用 syuuei 2022-06-21 10:26:05
第一次读日本人写的思想史作品(读了1/2),且还是很“专”的日本近代马克思主义者们的“转向”的思想史。藤田省三说话曲折(可能日本人总倾向于此),但是评论精妙、辛辣、充满故事性。 于我而言,一方面是了解某一类写作思想史的方式,但是更多的当是复习日语以及熟悉人名了……