【悲報】日本人、恋愛もガラパゴス化していた?!
◎西欧の恋愛制度が確立していく歴史を追うとともに、それが日本に輸入され、
いかに変質したのかを、気鋭のプルースト研究者が軽妙な筆致で綴る。
【本文引用1】
本書では、「まあまあ」と対立しているものを隠蔽する、日本文化の傾向に
あえて逆らって、日本的な「恋愛」とヨーロッパ的な「恋愛」の対立をはっ
きりさせていこうと思います。
この対立を正確に捉えるためには、やはりヨーロッパの恋愛観の歴史的な展
開を捉えておく必要があります。ところがヨーロッパの恋愛観を捉えようと
すると、どうしても話は古代ギリシャまで飛んでいきます。欧米文化の基層
は、やはりギリシャのヘレニズム文化だからです。一般に欧米文化の基層は、
ヘレニズム文化と、ユダヤ・キリスト教の世界観が複雑に入り混じり展開し
ていったものです。恋愛も当然その文化の変動のうねりの中で練り上げられ
ていくコンセプト、あるいは制度である、ということになります。
(イントロダクションより)
0 有用 Ksnsvm 2020-06-19 09:47:45
古代ギリシア・ローマからロマン主義に至る2500年の西洋史を概説し、さらに、それらを輸入してきた近代以降の日本の状況を分析した、比較文化史論だと考える。しかし、西洋史に比べて、日本の部分がただ明治時代から説明しているので、少し物足りないのではないかと感じた。近代以前の日本においては、「恋愛」がなかったか。日本特有の「情・色」と「恋愛」と相違があるか。