目次:
序章 〈日本〉を発信する
はじめに
1 文化外交論の〈日本〉志向 国際文化局のゆくえ
2 内への統制、外への宣伝
3 日本文化会館蔵書と文化工作
4 技術としての学知
第一部 国内の文化統制から対外文化工作へ
第一章 再編される学知とその広がり―戦時下の国文学研究から
はじめに
1 教学刷新下の国文学研究
2 早稲田大学における国文学研究
3 戦時教育の中の国文学
4 抗いの多層性
おわりに
第二章 読書の統制と指導―読書傾向調査の時代
はじめに
1 読書傾向調査というトレンド
2 「自由読書」はなぜ批判されるのか
3 読書傾向調査の系譜
4 読書傾向調査から読書指導へ
5 読書会と『読書日録』
おわりに
第三章 「東亜文化圏」という思想―文化工作の現場から
はじめに
1 日本語教育と文化圏の創造
2 地政学の受容とその実践
3 内地と現地実践との溝
4 現地実践の行方
おわりに 代償として「青年」
第二部 外地日本語蔵書から文化工作をとらえる
第四章 アジアをめぐる日仏の文化工作―ベトナムに遺された日本語資料
はじめに
1 東南アジアの日本語蔵書
2 フランス極東学院の日本研究
3 日仏文化交流と文化工作
4 ハノイ日本文化会館の行方
おわりに
第五章 日本を中心とした東南アジア研究へ―ハノイ日本文化会館蔵書から
はじめに
1 「大東亜学」の構想
2 日本語蔵書の構成
3 誰がアジアを記述するのか
おわりに
第六章 戦時下インドネシアにおける日本語文庫構築
はじめに
1 戦前インドネシアの日本語読者
2 占領下の日本の文化工作
3 日本語文庫の構築
4 岡倉天心という理想
5 日本語蔵書の構成
おわりに
第七章 文化工作と物語
はじめに
1 講談ジャンルの活用
2 講談と偉人伝の間
3 講談の方法と教育
4 戦時下の山田長政表象
5 山田長政 伝記小説の構造
おわりに
第三部 流通への遠い道のり
第八章 戦時期の日系人移民地の読書空間―日本語出版情報誌から
はじめに
1 一九三〇年代ブラジルの日本語読者
2 出版情報誌『文化』の創刊
3 日本の書物の広がりと享受
4 田村俊子「侮蔑」と遠隔地読者の邂逅
おわりに 『文化』の境界性と可能性
第九章 戦争表象を引き継ぐ―『城壁』の描く南京大虐殺事件
はじめに
1 『城壁』執筆まで
2 記憶の継承と改変
3 引揚げ体験という靱帯
4 流通しない「南京事件」物語
おわりに
終章 書物の流れを追いかけて
1 書物の広がりから問えること
2 東南アジア各国の戦前日本語資料
3 書物の広がりのその先に
注
あとがき
参考文献一覧
人名索引
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收起)
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