アジアの国民感情

政治体制や文化が異なるアジア各国は、歴史問題や経済競争も絡み近隣諸国への思いは複雑だ。本書は、10年以上にわたる日中韓・台湾・香港・東南アジア諸国などへの初の継続調査から、各国民の他国・地域への感情・心理を明らかにする。台頭する中国への意識、日本への感情、米中関係への思い、ＡＳＥＡＮ内での稀薄な気持ち、日韓に限らず隣国への敵対意識など様々な事実を提示。データと新しい視点から国際関係を描き出す。

園田茂人

1961（昭和36）年秋田県生まれ．84年東京大学文学部社会学科卒．88年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退．東京大学文学部助手，早稲田大学教授などを経て，2009年４月より東京大学大学院情報学環・東洋文化研究所教授（比較社会学・アジア文化変容論・中国社会論）．著書は『日本企業アジアへ』（有斐閣，2001年），『中国人の心理と行動』（NHKブックス，2001年），『不平等国家 中国』（中公新書，2008年．第20回アジア太平洋賞特別賞受賞）ほか多数